37.5℃の涙(椎名チカ)…子育てへの勇気がもらえる漫画!

今回おすすめするのは、2015年夏からドラマ化もしている『37.5℃の涙』です。

この物語の主人公は、病児保育士の杉崎桃子。
彼女が病児保育で関わっていくのは、37.5℃以上の熱を出し、保育園を休まなければならない子供たち。
部屋の掃除もままならず、子供に十分な時間をかけられないお母さん、離婚したばかりのシングルファザー。
子供の目線では、不安な病気の際に親と居られないさみしさなどが描かれ、一見子供へ酷い仕打ちをしているような「問題家庭」のように描かれますが、
家庭に向き合うにつれて、子供との生活の為に仕事やそれぞれの立場に奮闘するお母さんやお父さんの姿が浮き彫りになってきます。
この物語は病児保育士の桃子の視点から描かれてはいますが、物語の主人公は育児に奮闘するお母さんやお父さん、そして子供だと思います。

この物語の面白さは、子供の「さみしさ」が描かれている反面、その「親」の葛藤が描かれていることです。
「理想的にはこうするのがいいことは分かっている、でもできない」「子供に申し訳ない」「親失格」という葛藤が、自分だけではないんだととても勇気づけられる作品です。
子供についての物語は、子供の立場を中心に描きその同情から涙を誘うものが多いですが、このような日常の親の葛藤を中心に描いたものは珍しいな、と思います。
作者の方が子育てをされているからか、このような葛藤もリアルに描かれています。
仕事と育児の両立、一人で子育てに悩んでいる方に是非読んでほしい一冊です。

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